監視項目の設定について

 当センターでは常に実験動物の感染症についての情報収集ならびに調査・研究をし、ユーザーの皆様へ還元できるように取り組んでおります。
現在、「コアセット」として必要最低限の検査項目パネルを提案させていただいておりますが、時としてそこに含まれない微生物項目の陽性例が散見されることがあります。
散見される陽性項目のうち、特に病変との関連性が強い微生物に関しまして、「監視項目」として設定し、ユーザーの皆様に速やかに情報を共有するとともに、検査を推奨いたします。
この監視項目はユーザーの皆様に不用意に不安を煽るものではなく、わが国の実験動物の微生物学的品質を一層向上させる目的で設定するものです。
項目設定のための明確な基準を設けませんが、少なくとも複数施設から特定の微生物に起因すると思われる病変が見られ、確定された場合に設定いたします。
5年後に再評価を行い、症例数が減少していることを確認した時点で監視項目から除外いたします。

CAR bacillus (Filobacterium rodentium) を 「監視項目」として設定いたします。
(平成30年7月)