MALDI Quick 微生物同定試験のご案内

従来の同定検査とは全く異なるMALDI/TOFMSを用いた微生物同定試験です。
1営業日で正確性の高い同定結果をご報告いたします。

MALDI/TOFMSによる微生物同定試験とは?

 MALDI/TOFMSはサンプルにレーザーをあて、イオン化させるMALDI (Matrix Assisted Laser Desorption/Ionization: マトリックス支援レーザー脱離イオン化) の過程と、続いてそのイオンを検出するTOFMS (Time of Flight Mass Spectrometry: 飛行時間型質量分析法) の過程に分かれます。
 MALDI/TOFMSによる菌種同定は、被検菌の蛋白質のマススペクトルと、ライブラリー内の菌種のマススペクトルデータとのパターンマッチングにより菌種同定を行います。
迅速で16S rRNAシークエンス解析と高い一致率を示すことから、多くの検査機関で遺伝子配列決定法に変わる方法として採用され始めています。
 当センターでは、ブルカーダルトニクス社製MALDI Biotyperのライブラリーに加え、独自に評価・構築した動物由来の細菌ライブラリーを基に同定を行います。


MALDI Biotyper データベース

MBT Compass Library V12 (2022年リリース)
 グラム陰性菌 1,648種、グラム陽性菌 2,365種、酵母 220種、糸状菌 41種
MBT Filamentous Fungi Library V5 (2022年リリース)
 糸状菌 222種

検体の準備

細菌、酵母:平板培地に目視可能なコロニーサイズまで培養した新鮮な純培養株
糸状菌:十分に発育したコロニー (前培養を実施するため、新鮮である必要はありません)

※純培養されていない場合、純培養化までのお時間 (2-3日) と培養手数料 (1,000円 (税別) ) をいただきます。
※サンプルの状態により解析ができない場合には、状況をご報告させていただくとともに作業費用の全額をご請求いたします。
 例) 菌量が少ない場合 (コロニー数、菌体のサイズ、死菌が多いなど)
   サンプルがライブラリーに登録のない菌種の場合

検査の申し込みおよび検体送付方法

検査依頼書 (Word, PDF) に必要事項をご記入の上、 電子ファイルをe-mailに添付してお申し込みください。
お問い合わせについてもこちらになります。
検体は平板培地に培養した菌株を常温でお送りください。
冷蔵にて保存されていた細菌・酵母菌株は、継代した後常温にてご送付ください。

価格および納期

細菌、酵母 糸状菌
1~10検体 5,000円/ 検体 8,000円/ 検体
11検体以上 4,500円/ 検体 7,500円/ 検体
納期目安 1営業日 前培養 (1〜3日) +1営業日

報告形式

MALDI Biotyper での定型フォーマットをメールにてご報告いたします。

※試験では被検菌の蛋白質のマススペクトルと、ライブラリー内の菌種マススペクトルデータとのパターンマッチングにより菌種同定を行います。
このことから、登録菌種と異なる菌種であっても、被検菌が類似したパターンを示した場合、その登録菌種が同定結果として得られる場合があります。

図: 報告書例

MALDI Biotyper定型フォーマット MALDI Biotyper定型フォーマット

お支払いについて

メールにてMALDI Biotyper 定型フォーマットを送付後、郵送にてご請求書をお送りいたします。
ご請求書にお振込先が明記してございます。
ご依頼者様と、お支払先が異なる場合も対応させていただきます。
その際には、事務オプション情報に次の4点をご記入いただき、依頼書とともにメールにてお送りください。
① ご請求先宛名、② ご請求先住所、③ ご担当者様お名前、④ ご担当者様ご連絡
記入例はこちらの末尾です。